スターフライヤーに乗ってみた


 噂のスターフライヤーに乗ってみた。かわいらしいエプロンつけるお人形さんのようなスッチーが全面に出てくるどちらかといえば子供向けのJALとは違って、ビジネスな香り全開の演出にはいたく感心した。機内のコーヒーはタリーズだったり、チョコレートがビターな味で、しかもパッケージにスターフライヤーのロゴがしっかり入っていて、小市民な私はすっかり気に入ってしまった。次に九州へ行く機会があったら迷わずスターフライヤーですね。

StarFlyers, black leather seat with a LCD



しかしお客さんはどうかな
 機内に入ってすぐにデジカメで写真を撮っていたら注意された。今はデジタル機器の使用はやめてくださいと。あ、そうだったスミマセン。失敗したなぁと反省していたが、前の方で「携帯電話で商談を始める猛者(というか、スゴイばか)」のおっさんがいた。どうやって注意するのだろうかと見ていたら、キャビン・アテンダントの人は「お客様、それだけは勘弁してください」と繰り返して言っていた。まぁ、そうだろう。しかし、このおっさん電話をやめないんだよなー。まぁ、他人なんてどうでもいい連中だろうから仕方ないですよね。スターフライヤーには乗りたいが、九州の町おこし工業地区には行きたくないなぁ、というのが感想ですね。

StarFlyers

そもそも九州へ行った目的は


 とある学会に参加するためでした。もともとこの分野は100%税金で賄われ、しかもその額も膨大な分野です。数年前まで自己膨張を続けてきましたが、立て続けの失敗と人々の感心の薄れが露呈したために、奈落の底へ落ちつつある分野です。昔からやってきた人やそれで生きてきた工業界の人はなんとか建て直そうとがんばっています。「針小棒大」なアドをあげるか、「元気がない、もっとがんばろう」の掛け声をだすのが精いっぱいなようで、要するに効果がないようです。しかし時代は変わるし、これまでの成長が継続するわけないのにそれを認めようとしない。それは人間ならば当然の行動なのですが、「世界史を学んでない」ので「失敗を繰り返す」ことになりますね。世界史を学べるかどうかは、必ずしも単位履修とは関係がないのです。


 なぜ、この分野の勢いがないと言い切れるのか。それは、学科の発表内容をみれいればわかります。必ずしも「数」ではないです。だれが参加しているのか、何を発表しているのか、どのような分野の発表に人気がでるのか。ざっくりこれだけ見ていればわかります。私が学生の頃には魅力を放っていテーマはレイムダックです。このテーマは死にました。もっとも、研究成果は論文になっているので、再び需要がでればいつでも知識獲得はできますが、その知識からモノを造れる人はメーカさんからも消えてしまうでしょう。2007年問題ってのは、こういうところで聞いてきます。マスコミから勉強している人は、町工場でならなんでもできるかのような印象をお持ちの方が多いかもしれませんが、かれらは「システム」は扱っていませんので、不得意なことも多いのですね。企画していた人も、実現できる技を持っていた人も同時に消えてなくなります。これは、この分野が巨大科学と同じだから。

Convension center building


 この本が参考になりました。この分野のゆく末をみているようです。問題は、縮小均衡させる解、あるいは、別のテーマに行こうできるかどうかだと思うのですが、まぁ、そういうことはやらないでしょう。いままでのような大型予算がなくても目的を達成する方法を模索する地味な活動が必要。こういうフェーズでは「自分の手を動かして」何かができる人しか残らないし、また、それでいいのだと思います。 ここに感想をメモ。
科学はどこまでいくのか (ちくま文庫)