やっぱり不思議なBigBrotherとイギリス人の建前

vietatofumare2007-01-29


 いろいろと問題がおきた一番組の一シリーズが終了しました。結果的に投票で残ったのはシルファさんというインドの女優さん。なんか被害者が優勝しちゃった感があるなぁ。それも含めてですが、ちょっと面白いと思うのはイギリスってとことん建前の国なんだなぁと。

 人種差別の発言があったとテレビで放送されたジェードという人に加担したか加担したと思われる態度をとった人は、ひとりひとりインタビューを受けていました。「なぜ、あのときそういう態度をとったのか?」というお叱りのようなインタビューです。遠回しにですがTV局なりに問題発言に関連した人を吊るし上げて「けじめ」を示しているという感じです。ただ、それも1,2分。そしたらすぐに別の笑いで盛り上がる。まぁ、そんなもんでしょう。そのほうが番組の意図にあっています。

 もっと疑問なのは、インドの女優さんを蔑視する発言が問題になっても「おれは中国人が嫌いだ(I hate c......)という箇所は放送しているんですよね。こっちは全く問題ないです(笑)。要するに、彼らのなかの人種差別というのは、インド人あるいはアフリカ人であって、アジア人は含まれない。そういうことが見て取れます。中国の人のイギリスの進出は、まぁどこでもそうでしょうけど、著しいですから嫌われるんでしょうね。日本人も同じ扱いになるでしょう。みんなキャノンのデジカメかソニーのバイオを持っているくせにな。

 シリコンバレーと違って、アジア人というのは嫌われていますね。顔じゃ出さないけどね。でも、好き嫌いというのはそれこそ人の好き嫌いですし、どうでも言い話です。ただし、法律でカバーしておく必要があるところは「おカネの対価としての物・サービスが人に依存しない」こと。まぁ、でも、実際にはそうはいかないでしょうけどね。東京人と大阪人の間にある違和感のように。

 それでもこのビックブラザーという番組は勉強になりました。一応人種がちがって、年齢や育ちもいろいろあるような人たちを一つの家に住まわせるという試みは、宇宙船や宇宙ステーションでの耐性の研究に近いものがある。どんなキャラの人が問題を起こし、どいうキャラの人がピースメーカーになるのか、手に取るように分かります。才能があっても問題を起こすタイプのひとは放出したほうがいいということになります。ほほう、それは出る杭は打たれるではないですか。つまりです、日本は宇宙船ようなところなんですね。日本の人の特徴を悪く言う人がいますが、それは一つの「適応」の結果なんですね。アメリカのように、逃げ道が幾らでもある場所に住んでいるのならいざ知らず、日本の本州には逃げ場はない。その中で人が生活していったら日本のような国民性になる。そんなサジェスチョンをこの番組は与えてくれているような気もします。