サービス満点のバッキンガム宮殿前の出し物

vietatofumare2007-02-03


 名物も見ておこう。ロンドン行きの電車で広げていた「地球の歩き方」を見ていて突然そう決心した。なんでも冬期間は一日おきでしかやっていないそうで、今日やるのかどうかは分からない。しかし分からないのは私だけで他の人は知っているだろう。バッキンガム宮殿前で人だかりしていたら多分開催日。11:15分の一時間前には場所とりしておく必要があるそうだ。電車は10時前にウォータールー駅に着くから、そこから歩いていっても30分くらいだろうからちょうどよい。じゃ、歩こう。

 大英博物館とナショナルギャラリー以外のルートを歩くのは今日が初めてである。ジャパニーズ・お上りさんということで堂々と地球の歩き方を手にロンドンを歩いてみる。これがテムズ川か、隅田川と佇まいがかわらんな。川幅は1.5倍くらいあるね。あれがビックベンか、これがウエスト・ミンスターか。おおお、これが。完全な旅行客である。実際そうなんだけど。「ロンドンにやってきたんだね、オレ」 そんな実感を噛みしめながら公園を横切りバッキンガム宮殿前に到着。鉄柵前に人がいる。うろうろしていたら「開催日は今日」という看板があった。なんと、下手くそな日本語の案内も追加されている。まだジャパン・パワーが残っているようで、ちょっとうれしい。大分衰えているだろうけどね。1時間弱鉄柵前で待つ。寒い。さすがに冷えた。いくら暖かいとはいえ10度だから冷えるよ。

 地味に衛兵交代式が始まった。地味である。ものすごく地味である。なんだ、これ、つまんねぇぞ。がっかりしていたらバンドがやってきた。マーチである。そうそう、そうでないと。15分くらい我慢していたら、派手なバンド合戦になった。おおお、これはこれで楽しい。吹奏学部みたい。中学校の体育祭という感じである。もっと、格式あるけど。おお、譜面台を出し始めた。しかも、譜面を配っている。そうこうしているうちに指揮者が登場。どうやらお客さんのために演奏してくれるようである。さて、どんな感じか。

 なんと、A hard day's nightである。ビートルズ。バッキンガム宮殿でビートルズ。次はイエスタデー。さすが勲章もらっただけあるバンド。イギリスだもんな、ここ。観客は大喜びである。なんだかんだでビートルズ・メドレーだった(笑)。女王様のバンドが奏でるありがたいサービスである。さすがである。観客はやんややんやで拍手拍手。ビートルズ好きの嫁さんに電話で聞かせてあげる。もちろん、「いいなぁ」とうらやましい気持ちを誘い、優越感に浸るためである。

 ここの「偉い」人は自分の国の生んだものを誇っている。そんな意識を感じる。イギリスの人はbe proud ofという感じを見える形で表現しやすいものを持っているし。それもインド系の人、アラブ系?の人が結構ニュース番組のアナウンサーだったりして、だれでもがbe proud ofしている。そんな意識が巡り巡って「高っけーポンド」を支えているのであろうと想像したりする。