ニュースキャスターと列車運行管理者の議論が見物

vietatofumare2007-02-07


 大雪がふるという天気予報がでている。日本ほどに南北に広がっていないせいか、イギリス同じような温度であり天気である。確かに北のスコットランドは雨が比較的多いが、だからといって10度の温度差はない。ロンドンの天気や温度をみればギルフォードも同じようなものだとわかるし、大雪だという予報がでれば、英国全土が雪の準備をするような気分である。ギルフォードとロンドンしか知らない私がそう言っているのだから、多分現実は違うのでしょうけど、TVを見ながら私はそうぼんやり理解している。

 で、雪が降ると電車が遅れたり運休したりする。東京でもそうである。「まぁ、しょうがないか」という気分である。誰もJRに怒りをぶつけたりしない。いや、大事な用事がある人は別だろうけど、すくなくともニュース番組で電車運行責任者にインタビューしてレポーターが噛みつくということはしないですね、日本では。でも、BBCは違うんです。キャスターが攻める攻める。1月の末に雪が降りました。その日の前日、BBC/Londonというローカルニュースで「明日の準備は大丈夫でしょうか? ここのところ値上げばかりしているわりに雪で大混乱するなんてのはやめにしてほしい」と攻めると列車運行責任者が「大丈夫です。準備万端です」と答えていた。ところが実際雪がふると遅れや運休が相次いだ。その日の夕方のBBC/Londonでは「あんた大丈夫だったて言ったじゃないか」と攻撃するインタビューをやっていた。さすがにその時に運行責任者は「準備は万端だった。でも、ポイントだけでも数千ヶ所あり、想定以上の雪で対応できないところがでた。40%の遅れなら上々だ」と反撃。日本のニュースとちがって「まじ議論」になる。両者とも切れないところがさすがである。今日の夕方のニュースでは、なんと前回のインタビューの模様を放送して「前回は大丈夫といっていたのに運休が相次ぎましたが、今度は大丈夫でしょうね?」とキャスターが突っかかっていた。つくづく議論好きな人たちである。ちなみにこのキャスターはBBCで一番かわいい感じの女性である(インド系の人ですね、たぶん)。

 イギリス人は議論することが何かを生む生産的な活動だと考えているようである。養老孟司さんだったが、アメリカのミステリーを読むとアメリカの社会の一端を知ることが出来る。だからミステリーを読むことは時事問題の背景を知ることができるという利点があるというようなことを言っていたと思う。ならば、TVでも同じだろう。TVをじっくり見ることでイギリスの一端を知ることができる、と信じたいです。何かと議論するという人々の性質も知ることができたし、ビックブラザーから差別の扱われかたも想像できたのだから、まんざらウソでもないであろうと思う。

 日本では逆である。180度の違いがある。黙々と作業している私は計らずして日本人的である。そう会社でラベル付けされているはず。単に話せないだけだからなんだけど。では、「日本」は英国でどう扱われているのだろうか?TVで分かるか?これまで見た番組から推測すれば悪い扱いではない。日本への旅行番組を何度か放送していた。TopGearでは「もっとも400万程度でエキサイティングな車」を決めるときに題材になったのが、アウディ(ドイツ)、アルファロメオ(イタリア)、マツダ(日本)であった。車の番組では、レクサスを褒めたりスズキのミニを絶賛したりとJapaneseはちゃんと評価されている。日本車はカメラ、電気製品といいものを沢山作ってくれた先人には感謝したい気分である。

 英語を話すときに、私はえらく力が入ってしまう。まずは気を抜くことから始めようか。楽器でも「肩に力がはいっている」のは初心者の証拠。それがどれほどの効果を生むのか、ちょっと実験してみよう。