人が少ないのにどうして先進国で居続けられるのか

vietatofumare2007-02-09


 ロンドンから電車にのり30分も走れば信じがたいくらい田舎にでてしまう。大都市であるとみなされているところは確かにビルが建ち並び車が渋滞している。しかし、その一画はその外側と明確な境界があるようである。まるで見えない城壁があるかのようだ。きっと昔城壁があったのかもしれないが。私が言いたいことは、人が少ない国だということだ。広いようで狭いようである。アメリカのような感じはしない。それなのに、すぐに田舎がでてきてしまうということは根本的に人が少ないのだ。人は入ればいいということではないことは明らかだが、かといって人が少ないと何をやるにしても「人不足」になってしまう。だからこそロンドンは移民の人がそれなりにいるのだろう。昔帝国主義だったということばかりがインド系やアフリカ系の人がやたらいる理由ではないだろう。

 人が少ないということは、社会が生み出す価値の絶対量も少ないはずである。働く人が少ないのだから。それでも生活水準は高い。ポンドは世界トップのような気がする。なぜだろう。高い生活水準を保つには給料が高くないといけない。かといって、国内で産業が盛んでもないし農業輸出国でもなさそう。だとすれば、ひとえに情報や金融が主なのか。映画や音楽が世界で売れまくっているというわけでもないから、たぶんそうなのだろう。確かにシティといえば世界有数の金融街であるが、それだけで一国を引っ張れるものなのだろうか。

 考えてみれば北欧の国はもっと貧弱な気がするのだが、SAABなど車や飛行機まで作って世界に売っている。携帯電話だってそうだ。人口が多ければスゴイ人も沢山でるだろう。そんなことを期待できない状況では、一人一人の産み出す価値が高い必要があるが、それはどこからくるのだろうか? 教育だろうか? 資源がなく人が少ないところといえば、長野県なんががある。ダム作って東京から税金を引っ張ろうというレベルの人しかいないことがはっきりしたが、この人たちはイギリスや北欧をみてなんとも思わんのだろうか。思わんのだろう。これが「差」というものである。おそらく、日本はどこもこのレベルなのだろう。一人一人を比較するとヨーロッパに遠く及ばないのだ。

 しかし、そんな魔法のような教育があるのだろうか。イギリスはおカネがないと正直良い教育は受けられない。小学校からして「歴然」として違うということらしい。公共の学校の先生の給料は相当安いらしい。となると、まともな人は公共の学校の先生にはならない。先生がよくないと生徒はよくならないのだろうか? 人によるだろうけど可能性は減るだろう。スゴイひとはいつでもスゴイから。となると、教育なのだろうか?北欧の教育はどうなっているのか? それにしても、議論は人の意識をはっきりさせることは確かだが、これを教育に取り入れても人々のメンタリティーを入れ替えることはできないからまあまり効果がないかもしれない。