生活費が高いロンドン

vietatofumare2007-02-14


 愚痴になるがここは生活費が高い。いろいろなものを買うときに感じる1ポンドの価値は1ユーロというところではないのか? 今1ポンドは240円くらいするので、なんでも倍額近い気がする。あくまでも「気がする」という程度野問題なのだが。3ヶ月の滞在ではアパートの部屋(こちらではフラットと呼ぶ)をかりることができない。職場は大学というわけでものないので寮が使えるわけでものない。私が学生ではないのでユースホステルを利用する年齢でもないし、そもそもそんな気力はない。したがって、選択肢はホテルになる。これが高いのだ。

 普通のビジネスホテルならば、7000円から1200円くらいが日本の相場である。ギルフォードで一番安くて(しかも部屋にトイレとバスがある)ところを探した結果が現在とまっているところ。長期滞在ということで値切った(といっても対して交渉していないが)結果が朝食付きで60ポンドである。一泊1400円するということになる。そんなに絶対しないだろうという部屋であるが、選択肢がないつらさ。ここで100日くらい滞在するので、ホテル代だけで140万円である(笑)。会社から支給された宿泊費+日当を全部入れてもバランスしない。削れるところは夕食費だけなので、夕食は抜きの生活がつづいている。

 まったくこの歳になって夕飯を食べられない貧困生活をしている。学生時代なら夢も希望もあっただろうが今は大分違う(無いわけではないが)。初めは時差の影響で夕飯抜きで寝ていた。こちらの時間に体が慣れると夜には腹が減るようになったので1ポンドのハムサンドを購入していた。しかし、それももったいないと思っていたところ安いスコーンをスーパーで発見した。なんと60ペンスである。140円。しかも6個も入っている。食べてみたが、2個食べて水を飲むと腹が膨れる。まずくないところか結構おいしい。要するにビスケットを食べて水で腹を膨らませているというわけである。一食あたり40円くらい。すごい経済効果である。しかし、完全に貧乏学生である。まぁ、太っていたので痩せるといいかなと前向きに考える。しかし、人間贅沢なものである。1週間に1本のワインを飲むようになってしまった。当然酸化するけど飲めなくはない。ないよりマシである。一応キャンティーである。

 夕飯は削っても週末のロンドン行きは削らない。14ポンド。ただし、ロンドンで昼ご飯を食べたら大変なことになる。そこで、私が自分に課しているのは、ひもじくなったら、ナショナル・ギャラリーの売店カプチーノ(2.2ポンド)あるいは大英博物館のカフェでかうオレンジと紅茶(これも2つで2.2ポンド)に限定すること。一日で16.2ポンド。大体20ペンスあればウィークディーの夕食代なのだからなんと高いことか。これでもちゃんと働いている人なんだけど、余裕のない生活とはそんなものであろう。

 問題は何時体調がわるくなるのかである。が、当たり前なのだが、全く悪くなることもなく痩せもしない。完全にバランスしている。なんと、実は夕飯などは120円で済むことが判明してしまった。そんなにまずくないのに。日本に戻ってからもこの生活を続けようかと思っているところである。ただし、この生活を続けられる理由は明白で、それは週末にロンドンへ行けるからである。日本に帰ったらいけない。ナショナルギャラリーも大英博物館もない。それよりもはるかにしょぼいものを見せるところしかないし、しかもそれらは入場料として1000円近くとるのである。ばかばかしいではないか。ただし、週に1度くらいはパブに行ってビールを飲むことくらいはしたいと思う。だって、これもイギリスにいる間しか体験できないから。

 要するに、夢があれば他人からみればみすぼらしい生活であっても楽しく過ごせるもんなんだ、ということを日々体験しているということか。