マドンナーロがトラファルガー広場に

vietatofumare2007-02-17


 トラファルガー広場でマドンナーロ(マドンナーラ?)が路上に絵を描いていました! ロンドン・ナショナルギャラリーの前でボッティチェリを描くとは。おおお、イギリスにもいるのかぁと感激。私がマドンナーロという路上に絵を描く人の存在を知りその絵に魅了されたのは去年の8月。暑いなか一日中描いている人の技に魅了され、会社を休んでまで見てしまった。イタリアとフランスくらいでしか活動していないのかと思い込んでいたのだが。

 良く見ると完成していない。このときはもう日没間近だったので時間切れかな。この瞬間しかみていないのでなんとも言えないのですが、左の人物が空白なので途中で諦めたのでしょう。というのは、8月に私が見ていたマドンナーロを思い出すと彼らは絵の中心の人物の顔から描き始め、絵を外側へと書き進めていたはずですから。絵が大きいため、自分が絵の中にいて作業しなければならず、中心か外へあるいは上から下へと絵が広がるはず。でも、この絵はそうじゃない。また、道具も違いますね。筆を使っている。しかも細い気がするなぁ。顔料まで確認する時間はなかったけど、粉を使っていないのですかね? 水彩っぽく見えてしまう。まぁ、私は二人しかみたことないのだから一般論をうんぬんできないのですけど。

 冬に外で絵を描くのは大変でしょう。日が当たっていれば別ですけど、ちょっとでも曇るとしんしんと冷えます。トラファルガー広場は活気がありますが、といっても広場だからじっとしていると寒いはず。寒いだけならば服をきればなんとかなりますが、指が凍えると絵に影響します。先日みたバッキンガム宮殿での楽隊は手の先だけ穴があいている手袋をしていました。それでも結構寒そうでしたけど。そういう道具が必要になるのでしょうか。この女性の持っている道具、少ない気がします。水彩なのかな。ちゃんとひざあてをしています。どのくらいの費用が稼げるのか。こういう場合って、100円くらいが相場でしょうか、楽しんだ人が支払うおカネは。

 完成した絵を眺めるのは楽しいことですけど、完成していく過程をみるのも面白いです。上手な人ならばひょいひょい出来てきます。マドンナーロは「早く」描くため、見ていて楽しんですよ。朝この広場の前を通過したのだけど気がつかなかった。ちょっと残念だった。こういう人が活動し始めたということは、春がちがいのでしょうか。私の滞在は春までです。冬の終わりととともにこの生活も終わりますね。ちょっと残念な気もしますが、日本に帰っていつもの生活に戻りたい気もしています。