つぎはエジプト文明コーナー

vietatofumare2007-02-23


 大英博物館の目玉はエジプトのミイラだったりするのだろうか。普通の人がアッシリアメソポタミアに興味をもつとは思わないので、来館目的はミイラを見ることなのだろう。たしかに、エジプト関係の陳列品にはいつも人が群がっている。パルテノンのコーナーよりも人気がある。観光バスのルートになっている人たちは1,2時間くらいの滞在だろうから、エジプト関係のものを足早にみて終わりだろう。

 私はエジプトにあまり興味をもてない。古代エジプト文明についての学問はかなり発達しているし、発掘によりかなり明らかになってしまっているので「謎」というか「よく分かっていないこと」が少ないみたい。結局「へぇー」という部分がないのだ。偉い先生方に従うことしかできないようなもので、そんなところに興味を持てないのだ。だから、これまで10回くらい通った大英博物館だが、あまり展示を見ていなかった。

 さて、古代中東、古代ギリシャ・ローマと大体展示物が頭に入ったのでいよいよエジプトでも見るか。それに、BBCの歴史番組を見て興味も湧いてきた。その番組では「ツタンカーメン発掘話」であって、小学生のときに何回か読んだ話である。カータとカーナボン卿の話。カータの役者がうまい。そういえば、正月にCSのヒストリーチャンネルで放送していたような気がするこの番組。英語だけでも面白さはわかる。その他、大英博物館の展示品になっているものの発掘・輸送にかかわる物語なのでも番組紹介されていて、今日の画像にあるものを見る目が変わったりして面白い。結局、事前知識があると見るがかわって面白いのだ。

 エジプトの話で唯一興味があるのは、ハンコックの『神々の指紋』にある解釈である。クフのピラミッドはヒエログリフを使っていた時代のエジプト文明の遺産ではなくもっとはるか昔のものであろうというもの。たしかに、クフのピラミッドは他のピラミッドとは出来が全く違う。現在の学問ではあのピラミッドは3番目のものだというが、1,2番目はまっくちんけなものである。技術的に考えてみれば、経験が少なすぎる時代に圧倒的なものができているのがおかしい。古代ローマの建築だって試行錯誤の歴史の後は見て取れるし、時代を経ていくとよいものができていっている。ただし、後ほど良いものはなく文明の最盛期によいものができている。だから、クフのピラミッドはピラミッドの歴史では前過ぎるという解釈がハンコックの骨子である。それを思い出したので、amazon.co.ukで本を買ってしまった。夕飯を100円以下で我慢しているわりに3000円の本をばっと買うあたりが、自分のバランスを欠いているところなのだろうか。

 3月中旬まで2回くらい大英博物館へ行けそうなので、エジプトのコーナーをじっくり探査してみよう。