ターコイズって綺麗ね

vietatofumare2007-03-05


 中南米古代文明といえばマヤはアステカ、インカといった名前が思いつく。あるいは、ナスカの地上絵。まぁ、そんなところ。で、その実体についてはあまり知らない。彼らは信じたかいくらい高度な暦を持っていたし立派なピラミッドもたくさん作っている。残虐な生け贄の儀式もあったので興味を持たれる条件はそろっている。でも、エジプトにはかなわない。そんな存在である。当然私もその程度の知識しか持ち合わせていない。

 大英博物館には美術品としてレベルが高い中南米の収蔵品がある。レリーフなどは発掘品としては退屈な感があるがアートとして眺めればはまってしまう。その辺の現代アート作品などは遠く及ばない面白さがある。同様に、宝石には興味をもてない普通の私でもこのターコイズの品にはぎょっとして見入ってしまう。全面にターコイズをモザイク状に貼り付けてある。照明が落とされており、ターコイズが綺麗に反射する特殊な照明?(いわゆる紫外線ライト?)によって綺麗に浮かび上がっている。全くもって「不気味」であるが、息を飲む綺麗さも、良く見れば愛らしさもある。

 中南米の文明はぱっとしないところか、実は相当興味深い。というのは、はるか彼方にあるエジプト文明やメソポタミヤのシュメール文明と「似た」ような物が結構見つかっている。それは物ではなく伝承なのだけど。それぞれの文明の起源に関する神話や神々のエピソード、儀式や神殿など、お互いに情報交換が無かったはずの文明に共通点がある。なぜだろう。とまぁ、そんなことに興味を持つとハンコックの本を読んじゃったりするのだけど。

 それにしても、アートとして中南米の収蔵品は面白い。見ているだけで「人の描きかた、表現の仕方」などを学べてしまう。というより、学んじゃう。古代文明のセンスは現代でも普通に通用するものが結構ある。アッシリアレリーフなどは「グラフィック・デザイン」としてかなり面白いです。フォントが「楔形文字」というだけだと思います。